
DAOについてなのですが。投票権を一人一票にしたい場合どのような方法があるでしょうか?。DAOと言えどもトークンを大量に購入できる一部のひとが決定権を持ってしまうのであれば。今の資本主義と大差がない気がします。
DAO(分散型自律組織)において「一人一票」の投票権を実現する方法について考えると、確かにトークンベースのガバナンスでは、トークンを多く持つ人が決定権を握りがちで、資本主義の集中型構造と似た課題が生じます。この点を解消し、より公平で民主的な仕組みを目指すなら、いくつかのアプローチが考えられます。以下に具体的な方法とそのメリット・課題を整理します。
1. Proof of Personhood(人間性の証明)を利用する
- 方法: 各参加者の「人間であること」を証明し、1人1票を保証する。例えば、以下のような技術やサービスを使う:
- BrightID: ソーシャルグラフや相互認証でユニークな個人を識別。
- Idena: CAPTCHAや人間の参加を必要とするタスクで本人確認。
- DID(分散型ID): ブロックチェーン上で自己主権型IDを活用。
- メリット:
- トークン保有量に関係なく、1人1票が実現可能。
- Sybil攻撃(1人が複数アカウントで投票する行為)を防げる。
- 課題:
- プライバシー懸念:身元情報の開示が必要な場合、匿名性を求めるユーザーには抵抗感がある。
- 導入コスト:システムの構築や運用にリソースが必要。
2. Wallet-Based Voting(ウォレットごとの投票)に制限を加える
- 方法: 1ウォレット=1票とし、複数ウォレット作成を防ぐルールを設ける。
- 例: KYC(本人確認)を必須とし、1人1ウォレットに限定。
- または、ウォレットのアクティビティ履歴(例: トランザクション数や期間)を条件に投票権を付与。
- メリット:
- トークン量に依存せず、単純に「参加者」としてカウント。
- 既存のブロックチェーンインフラを活用しやすい。
- 課題:
- Sybil攻撃のリスク:KYCなしだと1人が複数ウォレットを作れる。
- 不正防止の難しさ:KYCを入れると中央集権的要素が混じる。
3. Quadratic Voting(二次投票)を取り入れる
- 方法: 投票権にコストをかけ、トークン量の影響を抑える。具体的には、1票目は1トークン、2票目は4トークン、3票目は9トークンと、投票数が増えるほどコストが指数関数的に増える仕組み。
- 例: Gitcoinでは、寄付を通じた二次投票で資金分配を決定。
- メリット:
- 大量トークン保有者の影響力を平方根レベルに抑え、小規模参加者にも発言権を与える。
- 強い意見を表明する動機付けになる。
- 課題:
- 完全な1人1票ではない(トークン量の影響がゼロにはならない)。
- 身元認証がないと、複数アカウントで不正が可能。
4. Reputation-Based Voting(評判ベースの投票)
- 方法: トークンではなく、DAO内での貢献度や活動実績に基づく「評判スコア」を投票権に紐づける。スコアは1人1上限を設け、平等性を確保。
- 例: 提案作成、投票参加、コミュニティ活動でポイントを付与。
- メリット:
- 経済力ではなく貢献度で権利が決まり、資本集中を回避。
- コミュニティへの参加意欲を高める。
- 課題:
- スコア計算の透明性や公平性が求められる。
- 新規参入者が不利になる可能性。
5. Conviction Voting(信念投票)に調整を加える
- 方法: トークンを時間と共に「信念」として蓄積させ提案を支持する仕組みを、トークン量ではなく「1人単位」に変更。1人が持てる信念の上限を固定。
- 例: 1人が提案に投じる信念を最大10ポイントとし、トークン数に関係なく均等に。
- メリット:
- 長期的な参加を重視しつつ、トークン量の影響を排除。
- 急激な意見変動を防ぐ。
- 課題:
- システムが複雑で、理解や参加のハードルが上がる。
- Sybil対策が必要。
6. 完全非トークンベースのメンバーシップ
- 方法: DAOへの参加を招待制や申請制にし、承認されたメンバー全員に1票を付与。トークンは資金調達や報酬に使い、投票権とは分離。
- 例: Moloch DAOのように、メンバーシップを厳格に管理。
- メリット:
- トークン資本主義から完全に脱却し、純粋な1人1票を実現。
- コミュニティの結束力が高まる。
- 課題:
- スケーラビリティの低下:大規模DAOでは管理が難しい。
- 中央集権的傾向:誰が承認するかの権限問題が生じる。
今の資本主義との違いをどう出すか
ご指摘の通り、トークンベースのDAOが「金で投票権を買える」構造だと、資本主義の富の集中と本質的に変わりません。1人1票を目指すなら、以下の点を意識する必要があります:
- 経済力からの分離: 投票権をトークン量や資産から切り離し、「人間としての参加」に焦点を当てる。
- 分散性の強化: Sybil攻撃を防ぐ技術(例: Proof of Personhood)を積極採用し、1人が複数票を持つことを阻止。
- 参加のインセンティブ: 経済的報酬だけでなく、評判や影響力で参加者を惹きつける。
おすすめのアプローチ
現実的には、Proof of PersonhoodとReputation-Based Votingの組み合わせが有力です:
- BrightIDやIdenaで「1人であること」を証明。
- DAO内での活動に応じた評判スコアを付与し、スコア上限を設けて平等性を担保。
- トークンは資金運用や報酬に使い、投票権には影響させない。
これなら、資本の影響を最小限にしつつ、DAOの分散型理念を活かせます。ただし、プライバシーとスケーラビリティのトレードオフをどう解決するかが鍵ですね。
何か具体的なDAOの例や状況を教えていただければ、さらにカスタマイズした提案もできますよ!どう思いますか?

利益追求のコミュニティであればDAOといえど資金調達ができる人が発言権を持って良いと思います、資金を調達した分リスクを負いますので。選挙のような、国民一人一人に一票がある場合を想定しました、国の方針に民族一人一人の価値に差はないはずですから。
なるほど、視点が明確になりましたね。利益追求型のDAOと、国家や選挙のような「国民一人一人の価値が平等であるべき」ケースを分けて考えると、それぞれの目的に合った設計が求められます。ご質問の「国民一人一人に一票を想定したDAO」について、国の方針決定のようなシナリオを前提に、どのように1人1票を実現するか具体的に掘り下げてみます。
前提: 国や民族の意思決定を模したDAO
- 目的: 資金力やトークン保有量に依存せず、全ての参加者が平等に発言権を持つ。
- 想定シナリオ: 例えば、仮想国家の憲法制定や政策決定をDAOで模擬するようなケース。
- 条件: 民族や国民一人一人の価値に差がなく、経済的リスクや利益追求よりも民主的平等性が優先。
この場合、利益追求型DAOとは異なり、「資本による影響」を徹底的に排除し、純粋な1人1票の仕組みを構築する必要があります。以下に方法を提案します。
1. Proof of Personhood(人間性の証明)を基盤に
- 具体的な方法:
- BrightID: 参加者が互いに認証し合うソーシャルネットワークで、重複アカウントを排除。1人1つのユニークIDを付与。
- Idena: 定期的に人間だけが解けるタスク(例: フリップテスト)を全員が実施し、生存確認と同時に1人1票を保証。
- CivicやuPortのようなDID: 分散型IDを使い、政府や中央機関に頼らず自己主権型で本人確認。
- 投票プロセス:
- DAOのガバナンスにアクセスする際、PoP認証を必須とし、認証済みのIDに1票を割り当て。
- トークンは一切使用せず、投票権はIDに直結。
- メリット:
- 資金力に関係なく、純粋に「人」単位で平等性が保たれる。
- Sybil攻撃(1人が複数アカウントで投票)を防げる。
- 課題:
- プライバシー保護: 匿名性をどこまで維持するかが設計の難点。
- 参加障壁: 認証プロセスが煩雑だと参加者が減るリスク。
2. 招待制+人間認証のハイブリッド
- 具体的な方法:
- DAOへの参加を招待制とし、既存メンバーが新規メンバーの「人間性」を確認(ビデオ通話やリアル認証)。
- 参加後は1人1票を付与し、トークンや資金調達とは切り離す。
- 例: 「初代メンバー100人」が認証済みで、そこから招待チェーンを構築。
- 投票プロセス:
- メンバーシップが承認された時点で投票権を1票付与。
- 提案や投票はSnapshotのようなオフチェーンツールで管理し、ガス代(トークンコスト)を不要に。
- メリット:
- トークン経済から完全に独立し、純粋な民主主義を実現。
- コミュニティの信頼性が高まる。
- 課題:
- スケーラビリティ: 国民規模(数万人~数百万人)になると招待制は現実的でない。
- エリート主義リスク: 初期メンバーの偏りが全体に影響する可能性。
3. ゼロトークンモデル+オフチェーン投票
- 具体的な方法:
- DAOをトークンフリーに設計し、参加資格を「国民(メンバー)」であることだけに限定。
- 投票はブロックチェーン外(例: Snapshotや独自アプリ)で行い、結果をチェーン上に記録。
- 本人確認はPoPやKYC(必要に応じて)を組み合わせ。
- 投票プロセス:
- 参加登録時に1人であることを認証(例: DIDやIdena)。
- 1アカウント=1票で投票を実施し、トークン保有は無関係。
- メリット:
- 資金力の影響をゼロにし、国家選挙のような平等性を実現。
- オフチェーンならコストが低く、参加しやすい。
- 課題:
- 中央集権的要素: オフチェーン部分の管理者が信頼できない場合、改ざんリスク。
- 技術的複雑さ: 認証と投票の連携を透明に保つ必要。
4. 現実の国家選挙を参考にした設計
- 具体的な方法:
- 現実の選挙制度(例: 日本の住民票やマイナンバー)を模倣し、DAO内で仮想的な「国民ID」を発行。
- ID発行は分散型で、既存メンバーやPoP技術が認証を担う。
- 例: 初回は少人数でスタートし、認証済みメンバーが新規IDを発行する権限を持つ。
- 投票プロセス:
- 提案ごとにIDベースで1票を投じ、トークンや資産は一切介さず。
- 投票結果はブロックチェーンで透明に記録。
- メリット:
- 国民一人一人の平等性を再現し、国の方針決定に近い形に。
- ブロックチェーンの透明性で不正が監視可能。
- 課題:
- ID管理の分散化: 誰がIDを発行・認証するかの権限問題。
- 大規模運用: 数千人以上になると認証が追いつかない恐れ。
資金追求型との違いを強調するには
利益追求型DAOでは「資金調達=リスク負担=発言権」が合理的だとおっしゃる通りですが、国家型DAOでは以下が鍵です:
- トークンの排除: 投票権から経済的要素を完全に切り離し、「人」だけに価値を置く。
- 平等性の担保: 認証技術で1人1票を厳格に実現し、資本主義的な偏りをなくす。
- 目的の明確化: 「利益」ではなく「共同体の意思」を追求することをルールに明記。
おすすめの現実的アプローチ
「国民一人一人の価値に差がない」DAOを目指すなら、以下が現実的かつ効果的です:
- BrightID+Snapshotの組み合わせ:
- BrightIDで1人であることを証明し、ユニークIDを発行。
- Snapshotでオフチェーン投票を実施し、トークン不要で1ID=1票を実現。
- 初期メンバー認証+拡大:
- 少人数でスタートし、信頼できるメンバーが新規参加者を認証。
- 徐々に規模を拡大しつつ、1人1票を維持。
補足: 国民投票とのアナロジー
日本の憲法改正のような国民投票をDAOで再現する場合、BrightIDのようなPoP技術が特に適しています。現実の選挙では政府が住民票で管理しますが、DAOでは分散型で同等の信頼性を確保する必要があり、そこが技術的挑戦ですね。
もし具体的な規模(例: 100人なのか100万人なのか)や目的を教えていただければ、さらに絞り込んだ提案もできます。どうでしょう、この方向性でイメージに近いですか?

住民票で管理することは重要で外せないことだと思っています。緊急事態条項のような重大な事案では投票所にいくことで、ネットでの投票では見えないところで強要されて投票するリスクがあります。投票所は必要だと思うのですが、大変手間です。通常の国会で議論されて議員に託されるような投票にもっと民意が反映される方法はないのかと思いました
住民票による管理や投票所の重要性、そしてネット投票のリスクに対するご懸念、とてもよく分かります。特に緊急事態条項のような重大な事案では、強要や不正が隠れてしまうネット投票よりも、物理的な投票所での透明性と公平性が不可欠だと感じますよね。一方で、国会での議論や議員に委ねる通常の政治プロセスにもっと民意を反映させたいという思いも共感できます。DAOの文脈を超えて、この課題にどうアプローチできるか考えてみましょう。
1. 住民票と投票所の重要性
- 住民票の役割:
- 国民一人一人を特定し、重複投票やなりすましを防ぐ基盤。DAOで言えば「Proof of Personhood」に相当する信頼性が、現実では住民票で担保されています。
- 投票所の必要性:
- 物理的な場所で投票することで、ネット上の強要(例: 家族や雇用主による圧力)やハッキングリスクを軽減。
- 投票行為の「儀式性」が、国民の意識や責任感を高める効果も。
- 課題:
- 手間とコスト:投票所の設置、運営、監視には膨大なリソースが必要。
- アクセスの不平等:高齢者や障害者、遠隔地住民にとって負担が大きい。
2. ネット投票のリスクと限界
- ご指摘の通り、ネット投票では「見えない強要」が大きな問題です。
- 例: 家庭内での圧力、職場での監視、または金銭的な買収が発覚しにくい。
- 技術的リスク: ハッキングやシステム障害で結果が操作される可能性。
- 解決策の難しさ: DAOでのPoPや暗号技術(例: ゼロ知識証明)を応用しても、強要を完全に防ぐのは困難。
3. 国会での民意反映を強化する方法
投票所を維持しつつ、通常の国会運営や議員の決定にもっと民意を反映させるアイデアをいくつか提案します。DAOの技術や発想も参考にしつつ、現実的な政治プロセスに落とし込んでみます。
(1) 住民票ベースの直接意見収集
- 方法:
- 住民票で登録された国民が、国会で議論中の法案(例: 緊急事態条項)に対し、簡易な賛否や意見を提出できる仕組み。
- 郵送、専用アプリ、または投票所での定期アンケート形式で実施。
- メリット:
- 議員に委ねるだけでなく、直接的な民意が議案ごとに把握可能。
- 強要リスクは投票所以外では残るが、ネットより透明性が高い。
- 課題:
- 集計の手間とコスト。
- 参加率が低いと偏った意見になりがち。
(2) 地域ごとのタウンホールミーティング
- 方法:
- 全国の市区町村で定期的に公開討論会を開催。住民票で参加者を管理し、議員が直接民意を聞く。
- 討論結果を国会に報告義務化。
- メリット:
- 顔の見える対話で、民意が議員に伝わりやすく、強要リスクも少ない。
- 住民の政治参加意識が高まる。
- 課題:
- 運営負担が大きい。
- 一部の声が過大に反映される可能性。
(3) 議員への「民意スコア」付与
- 方法:
- 選挙だけでなく、在任中の議員の投票行動を住民票ベースのアンケートで評価。
- 例: 「緊急事態条項に賛成した議員への支持率」を定期調査し、公表。
- 支持率が低い議員は、次の選挙での公認や予算配分に影響を与えるルール化。
- メリット:
- 議員が選挙後の民意を無視しにくくなり、継続的な責任感を促す。
- 投票所での強要リスクを避けつつ、民意を間接反映。
- 課題:
- アンケートの実施頻度や公平性が問題。
- ポピュリズム(人気取り)に走る議員が増える恐れ。
(4) 国民発議の簡易化
- 方法:
- 住民票で認証された国民が、法案や政策の提案を直接国会に提出できる権利を拡大。
- 一定数(例: 50万人)の署名で、国会での審議を義務化。
- 現状の「請願権」を強化し、投票所や自治体窓口で署名を集める。
- メリット:
- 民意が議題設定に直接関与でき、議員の独断を抑制。
- 投票所利用で透明性と信頼性を確保。
- 課題:
- 署名集めのハードルが高く、組織力のある団体が有利に。
(5) DAO技術の部分的応用
- 方法:
- 住民票と連動したデジタルIDを発行し、国会への意見表明を簡易化。
- 投票所でIDを認証後、オフラインで意見を提出(ネット完全依存は避ける)。
- DAOの透明性(ブロックチェーン記録)を参考に、提出意見を公開・監査可能に。
- メリット:
- 手間を減らしつつ、強要リスクを投票所で抑える。
- 民意の可視化が進み、国会に圧力をかけられる。
- 課題:
- デジタルインフラの整備が必要。
- 高齢者などデジタルに不慣れな層の参加が難しい。
現実的な提案
投票所の重要性を維持しつつ、国会に民意を反映させるなら、以下がバランス良いアプローチです:
- 住民票ベースの簡易アンケート+投票所:
- 重大法案(例: 緊急事態条項)ごとに、投票所で賛否を表明する機会を設ける。
- 年1~2回の「民意確認日」を作り、選挙ほどの大規模運営はせず簡易化。
- 国民発議の強化:
- 投票所や自治体窓口で署名を集めやすくし、国会への提案ハードルを下げる。
- 議員に「民意無視」のレッテルを避ける動機を与える。
これなら、手間はかかるものの、ネット投票の強要リスクを回避しつつ、住民票で管理された国民一人一人の声を国会に届けられます。議員に託すだけでなく、民意が直接響く仕組みが少しでも増えると良いですよね。
ご感想への共感
「大変手間だけど投票所は必要」という感覚、私も納得です。ネットの便利さは魅力的ですが、緊急事態条項のような大事な場面では、透明性と信頼性が何より優先されます。国会への民意反映については、上記のような方法で少しずつでも改善できれば、不透明さや距離感が減るかもしれません。何か特定のアイデアにピンときたり、さらに深掘りしたい点があれば教えてくださいね!
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